スペイン

 


ドン・キホーテの生まれ故郷
ラ・マンチャ地方。

粉ひき用の風車が立ち並ぶ丘がいくつかある。

 



ボクはコンスエグラという町に向かって
車を走らせた。
マドリッドからおよそ1時間走ったあたりの町だ。


街並みの向こう側に見える丘の上に
幻想的なたたずまいをみせる古い風車たち。

細く曲がりくねった道を
ボクの野性的カン(笑)で
何とか丘にたどり着いた。

 

 

昔、ラ・マンチャの男が
その風車を大きなドラゴンだと思った
と本で読んだ。


なるほど、確かにその風車が並んでいる丘は
うずくまるドラゴンという感じだった。

風車は丘の尾根に沿って、きれいに並んでいる。

風車のところからは隣町まで見えるくらい
見晴らしが最高!
風も気持ちいい!!

この風車が使われなくなって長い月日が経っているんだろうけど
多分、 周囲の風景はそのころと
あまり変わっていないんだろうなぁと感じる。

 

1~2年ほど前、某メーカーの車のCMで
その丘を使って撮影したものが流れていた。
スペインを代表するものの一つなんだろうね。

 



昔からこの曲は好きだった・・・
「アルハンブラの想い出」

とても切なくて、哀愁があって、優雅で、心に染みこんでくる。



 

アルハンブラ宮殿に着いたのは夕方近くで
この曲が一番似合いそうな時だった。


ベラの塔の頂上から見る景色は圧巻。

アルハンブラ宮殿を中心に
街が広がっていくような感じでグラナダ市を一望できる。

はるかかなたにはシエラ・ネバダの峰々が・・・・。
思わずため息がこぼれた。
夕方6時には閉館ということで
まだまだずっとそこに居たかったのだが
追い出されるようにして、宮殿を後にした。

 

 

ローマ時代に創られた水道橋が残る
古都「セゴビア

定かではないが
考古学者によると1世紀後半から2世紀前半であるらしい。
およそ1800~1900年も前に創られたものだとは思えないほど、しっかりしている。
しかも、今でも少しではあるけれど役目を果たしている。
すごいね!

 


このセゴビアには
ディズニーの「白雪姫」のお城のモデルにもなった
アルカサル」がある。

 

 

ここの景色も圧巻!!!
赤土の広大な大地に点在する家々。
かなたから見え隠れして走ってくる道々。
大きい!!広い!!!!
そしてまた、ため息・・・・・。(笑)

 

 

それにしてもスペインの人たちは
どうしてあんなにスピードを出すんだろう、あんな山道で。

ボクは、決して遅く走っていた訳ではないのだが
どんどん追い越されていってしまう。
カーブで、その先が見えないところでも、彼らは追い越しを駆けていく!

見ていてハラハラドキドキ!

 

 

そんな風にしてたどり着いた「ロンダ
美しい街だ。

街並みのすぐ裏側は、ゆうに100メートルを超える絶壁!
そしてその向こうには、はるかかなたまで原野が続く・・・・。
見事な風景!!!!
ただ黙って、ボ~っとしていたい場所。

 

 

ロンダは近代闘牛の発祥の地。
18世紀、この街で生まれた闘牛士フランシスコ・ロメロが
初めて赤い布と剣だけで牛に挑んだのだった。

1785年に創られた、スペイン最古の闘牛場のひとつで
その名もずばり「闘牛場」がある。
その中には闘牛博物館があり
伝説的な英雄となった闘牛士たちを宣揚していた。

 

 

ボクはやっぱり闘牛はきらいなので
一度も見なかった。
牛がカワイソウ・・・・・なのだ。

スペイン独特の熱い血が
自然のうちにそういう文化を創り出していったんだろうな。

 

 

「建築の詩人」とうたわれたガウディ

19世紀末当時、経済力の強かったバルセロナでは
カタルーニャ独自の文化を創ろうという運動が盛んだった。
ガウディは、その様式を代表する建築家だったが
晩年、あのサグラダ・ファミリアの塔の建設に専念した。
彼は、それこそ着のみ着のままで
建築中の教会内に寝泊まりしていて
たまに街に出ると、道行く人が小銭を投げた。
浮浪者と間違われるほど質素な生活をしていたのだ。
1926年に市電にはねられて亡くなった時も
誰もガウディとは気がつかなかったほどだったとか・・・。(涙

 

バルセロナ市内には他にも
いくつかのガウディ作の建物等がある。
ボクは夜、町なかのカサ・バトリョという住宅の前に立った。

不思議なデザインで、ライトアップもされているためか
とても幻想的な感じがした。
海をテーマに創られたらしい。

 




サグラダ・ファミリアは壮観だ。


写真なんかで見るのとはケタが違う!
真上を見上げてみても、てっぺんが見えない。
どこまで伸びてるのかなぁ~。
天高くそびえている。

ボクは、あえてエレベーターは使わず
狭い階段を一歩一歩登っていった。

頂上に近づくにつれて、階段はどんどん狭くなる。
一番上の渡り廊下のような場所で
ゆっくり外の景色を眺めた。

 

   

 

バルセロナはさすがに大都会だ。
でも、サグラダ・ファミリアは別の世界に感じられるのだ。
不思議な感覚。

サグラダ・ファミリアはまだ今現在も建設中だ。
まだ完成まで、数百年かかるらしい・・・・。

エンドレスの建築物だ。

ガウディは何を思って、あの聖堂を造ったのだろう。
そして、ガウディの思いは
しっかりと受け継がれていってるのだろうか・・・・。

 

 

スペインは・・・・・
大きくて長くて永くて熱くて明るくて・・・・
ステキだ!